この本を読んでみたら?

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こんにちは、今井です。

本日はフィクションです。

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ある尊敬する経営者の講演会で、
質疑応答の時に私は手を挙げた。

30秒で質問をした。

練習通りにうまく言えた。

その方は端的に、

「〇〇という本を読むといいよ」

と教えてくれた。

「ありがとうございます!!」

私は早速、帰り道の電車の中、
スマホでその本を注文した。

本が到着して、私は何度も何度も、
むさぼりつくように読んだ。

まずは一通り最初から最後まで通読し、
その後、気になった所をじっくりと読んだ。

自分の中で質問が明確になったときは、
その回答を探すように読んだ。

そして、とるべき行動を思いつくとメモし、
できる限り早く取り掛かった。

そうして3年が経った。

あの頃のなりたかった自分に、
今、なれている。

あの人にお礼が言いたい。

私の人生を変えてくれたことへの感謝は、
一生忘れないだろう。

今日は、あの人の久しぶりの講演会だ。

今回もシビれる良い話しだった。

終了後、車に乗り込むところを捕まえて、
私はお礼を伝えた。

今回も30秒だ。練習通り。

「ああ、君だったか!
いやぁ、気になっていたんだよ。

どこかの講演会の時、
間違った本のタイトルを教えてしまって、
ずっと引っかかっていたんだ。

本当は××という本なんだよ。
いやぁ、申し訳ない」

「あ、ありがとうございます・・・。
本当に、ありがとうございます」

ボクは、最敬礼の格好で車を見送り、
涙が止まるまで動かなかった。

あの人の講演会での言葉が蘇ってきて、
繰りかえし頭の中で鳴り響いた。

『必ず成功する方法なんてない。
でも、一生懸命やっていれば、
どんな方法でも結果は出るもんだ』

<おしまい>

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