恐怖の接待

こんにちは、今井です。

 

本日はフィクションです。

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今日は接待の日だ。

VIPのお客様を食事にお連れ
することになっている。

この商談が決まれば、
わが社の今後数年の売上は
飛躍的に伸びるだろう。


今日の接待は成功させなければならない。
絶対に失敗してはならないのだ。



しかし、レストランまでの道のりが
私には本当につらかった。


いくつかの乗り物を乗り継いで行ったが、
どれも酔いそうだった。

上下の振動が激しくて恐かったし、
中にはグルグルと回ってしまう物もあった。

運転が激しいときには、
急降下で落ちそうになった。


今まで、事故を起こした経験はないし、
人生で初めて感じた恐怖だった。



そして、暗い道を通ったときに、
信じられないことが起こった。

幽霊が出てきたのだ。

しかも何人も!

信じられない光景だ。




しかし、会社のためだから、
ここは耐えなければならない。

この商談には未来がかかっている。

恐怖を隠しながら、
なんとかこの道はすり抜けた。



ようやくお店までたどり着き、
無事に接待が終わった。




課長や同僚たちは、
何もなかったように楽しそうだ。


「お疲れ様。ありがとう。
先方も楽しそうだったよ」

「課長、私はもう疲れました。
ここにたどり着くまでに、
事故で死ぬかと思いました」



「久々にいろいろ乗れて良かったよ」

「とにかく皆さん、無事でよかったです。
危険な乗り物に乗りましたが、
何とかやり切りました」


「あ、そうか、君は遊園地は
始めてだったんだね」

「遊園地?」



「ま、細かいことは良いけど、
君は『プロセスを楽しむ』ってことを、
覚えた方が良いかもな」




『恐怖の接待』(おしまい)

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