柳田さんの100歳の夢

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こんにちは、今井です。

ちょっとフィクションです。。。

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最近、私は100歳を超えた。

急に思いついて、
オリンピックに出たくなった。

陸上の「100m走」が良いかな。

世界一のコーチにお願い
する事にした。

私より50歳以上も若い、
エドヴァルドさんだ。

「コーチ、オリンピックは出れますかね?」

「柳田さん、あと3年あるから大丈夫だよ!」

頼もしい。

ただ、、、

歩くのもやっとだ。
足の筋肉がかなり衰えている。

ふうふう言いながら、
100mを歩く練習をしている。

エドヴァルドさんは、
「良い調子!きっと走れるようになるよ」

と言ってくれる。

悪い気はしないので、
毎日トレーニングを続けている。

2年経ったところで、
肺炎にかかってしまった。

 

 

 

これは、ベッドの中で書いている。

エドヴァルドコーチとの時間は、
私の人生にとって、かけがえのないものだ。

だから、しっかり記録しておこう。

エドヴァルドさんは、
毎日のように見舞いに来てくれる。

「柳田さん、肺炎が治ったら、
またトレーニングだね」

私を待ってくれている。
ありがたいことだ。

メダルだって、トレーニング内容
しだいで夢じゃないという。

ただ、そろそろお迎えが来たようだ。

最後まで応援してもらえて、
私は本当に幸せだった。

「夢を信じてもらえる」
というのは、本当に嬉しいものだ。

それだけで幸せだ。

良い人生だった。

毎日、トラックを1周していた、
あの時は楽しかった。

夢が叶わずに死んでいくのは、
悲しくないかって?

そうは思わないな。

夢に向かっている時間そのものが
最も貴重だと、この歳になって分かったよ。

そして、、、

夢を心から信じて、
応援してくれる人の存在自体が
幸せの源だ。

私ははじめは冗談半分だったけど、
彼は本気で私の夢を信じてくれた。

そうそう、遺言にもこう書いたよ。

「人の夢を応援できる人間になれ」

と。

100歳のじいさんが
「オリンピックに出る」
と言っても応援できるぐらいが理想だ。

結果は出せなくても、
人を幸せにはできるのだから。