ダメ社員時代の話し(12)

スライド1

 

こんにちは、今井です。

このところ、私の会社員時代の体験記
を書いております。

第1話:
http://carriageway.jp/blog/2016/07/3145/
第2話:
http://carriageway.jp/blog/2016/07/3148/
第3話:
http://carriageway.jp/blog/2016/08/3152/
第4話:
http://carriageway.jp/blog/2016/08/3155/
第5話:
http://carriageway.jp/blog/2016/08/3158/
第6話:
http://carriageway.jp/blog/2016/08/3162/
第7話:
http://carriageway.jp/blog/2016/08/3165/
第8話:
http://carriageway.jp/blog/2016/08/3169/
第9話:
http://carriageway.jp/blog/2016/08/3172/
第10話:
http://carriageway.jp/blog/2016/08/3176/
第11話:
http://carriageway.jp/blog/2016/08/3180/

今回は12話目です。

・・・

新規事業を始めて2年以上売上を
上げることができずにいました。

「あの案件は失注しました」
とメーリングリストに報告する日々が
続いていました。

お金ばかりかかって、
なにも成果を出せていないので、
肩身の狭い思いでした。

「ハハハ、今井のプロジェクトは
成功すんのかね?」

という反応の人がいて、
今に見てろよ!という気持ちでした。

・・・

その時も、ある案件の提案書作りで、
営業の部署と一緒に終電近くまで
作業をしていました。

最終チェックで、営業の部長さんが
1枚1枚資料を見てくれていました。

すごく柔らかなジェントルな人で、
それでも、おかしな部分の指摘はしっかりと
してくれるので心強かったです。

見終わって最後に、

「良い提案書だよね」

と言ってくれました。

結果はまた失注だったのですが、
この言葉が本当に嬉しくて、
自分の中で宝物になりました。

自分でも良い提案内容だと思っていて、
「これで失注なら仕方ない」
と、とてもすっきりした気分でした。

今回もまた、
「あの案件は失注しました」
と報告メールを投げました。

・・・

開発と営業の日々が続いたのですが、
まったく新しい感触の案件が来ました。

お客様と話していて、今までとは
まったく雰囲気が違います。

導入する前提で会話が進んで行くのです。

なぜだか分かりませんが、、、

提案に自信がついて、
開発も進んで商品に自信がついて、

このタイミングでドンピシャの案件が
飛びこんできたのです。

本当に不思議です。
でも、そんなものなのかも知れません。

そして話が進んで数か月後に、
提案書を出すことになりました。

また2週間ぐらいは終電です。

提案書を書いて、決裁権者を集めて
「受注判定会議」
をまずは部署内で行います。

提案内容や見積額をチェックして、
承認してもらいます。

この数年で、何度もやった手続きです。

それを営業担当の部署に回して、
そちらで全体の提案を合わせて
取締役レベルで承認をもらいます。

こうして、お客様に提案書が
届けられます。

そして1週間ほどして、
お客様からの回答が来ました。

初の受注でした。

数年間やってきたことが、
実を結んだ瞬間でした。

諦めずに、踏ん張って、粘って、
やり続ければ結果が出るんだと、
実感することができました。

そして、部署のメーリングリストに、

「あの案件は受注しました」

と報告することができました。

場の雰囲気が変わりました。

その時から、私をバカにする発言は
なくなりました。

そして、2年越しに提案し続けてきた
別の案件も受注が決まりました。

その年、表彰されることになり、
事業部長から直々に賞状を受けとりました。

後にも先にも、ボーナス評価でA評価を
もらったのはこの時だけでした。

この数年間支えてくれた協力会社の方々を
お寿司屋さんに連れて行きました。

「あのときマシンルームで、
時間がかかっても頑張ろうって、
言ってましたもんね」

と、数年間の苦労をねぎらい合いました。

ただ、これは地獄の日々の
スタートだったのです。

(つづく)