[集客できる起業家へ]怖いおまじない

集客できる起業家を増やすために

日夜このブログを更新しています。


こんにちは、今井です。

 

 

さて、、、

 

今回はフィクションです。
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「ああ、アイツさえいなかったら」

 

と、職場の上司の悪口を言いながら、

オレは1人で屋台で飲んでいた。

 

いつもの屋台のオヤジが、

適当に相手をしてくれた。

 

店を出て、小便をしようと路地に入ると

小さな机を置いて占い師が座っていた。


「お兄さん」


通り過ぎようとすると、

占い師は声をかけて来た。

 

「上司さえいなければと、

あなた思ってるね?」

 

「えっ?」


「私のまじないで、

お兄さんの上司を

いなくすることができるよ」

 

「はあ、、、」

 

「困った上司さえいなければ、

お兄さんは出世できるんでしょ」

 

「え?そ、そうですけど、なんで、、、」

 

「この商売何年やってると思ってるの。

ちゃんと分かるよ。

 

それで、いなくすることもできるけど、

お兄さん、どうする?」


「へぇ、それは嬉しいですね。

明日、会社に行ったら天国だ」

 

「ウソだと思ってるね?

でも、このまじないは本物だよ。

本当に良いんだね。

よく考えるんだよ」

 

「なんでですか?

考えるまでもないと思うけど」

 

「この前は、

『もっと背が高かったらモテるのに』

と言ってた人がいたけどね、

結局は背を伸ばすまじないはやめたよ。

 

それから、

『英語さえできれば稼げるのに』

と言ってた人も、話せるようになることを

選ばなかったよ」

 

「へえ、どうしてなんですか」

 

「そりゃ、みんな、

言い訳ができなくなるからですよ」

 

意味がすぐに飲み込めずに、

オレが間の抜けた顔をしていたら、

占い師が説明してくれた。

 

「背が伸びてもモテない、

英語ができても稼げない、

そんなことになったら、

もう自分の責任だと受け入れるしか

なくなっちゃうからね」

 


占い師は微笑みながら、

オレの返事を待っている。

 

「どうしますか?」


「や、やめときます。

上司がかわいそうなんで」

 

と言って、オレは足早に

その場を立ち去った。

 

会社で大きな仕事を任されている

自分を想像して背筋がゾッとした。

 

人生に向き合わされるなんて、

なんて怖いおまじないなんだ。


<おしまい>