[集客できる起業家へ]2100年の遺言

集客できる起業家を増やすために

日夜このブログを更新しています。

 

こんにちは、今井です。

 

さて、、、

 

本日はフィクションです。
↓↓↓↓↓↓↓

 

みんながこれを読んでいると言う事は、

私はもうこの世にいないのですね。

 

これまで支えてくれてありがとう

幸せな人生でした。

 

ポックリ行こうと思ったけど、

最後はちょっと世話になったね。

 

苦労をかけてしまった分、

宏美には多めに相続することにしました。

 

それだけの資格はあると思うから

揉めないようにしてください。

 

そして家族・親戚は仲良くね。

 

財産の目録と相続の配分は

別紙に書いてあります。

 

みんなが幸せになるように、

うまく活用してください。


2100年5月吉日  とも子

 


「結局、とも子おばあちゃん、

最後までChatGPT使ってたね」

 

「ウソ?この遺言も?!」

 

「そうなのよ、読んでみてよ、

『宏美』って誰よ?って感じ(笑)」

 

「ホントだ。どうしようもないね」

 

「おばあちゃんが学生のころ、

ほとんどのレポートをChatGPTで

書いてたらしいよ。

 

『そんなものを使って宿題をしても

実社会では通用しない』

 

って言われたらしいけど、

なんとかなったみたい」

 

「仕事も何とか乗り切ったみたい」


「逃げきったね、おばあちゃん」


「ああ、生き方に迷いが出て来た。。。

私、真面目に生きててバカみたい」

 


『2100年の遺言』(おしまい)

[集客できる起業家へ]すっぱいぶどうの後日談

集客できる起業家を増やすために

日夜このブログを更新しています。

 

こんにちは、今井です。

 

さて、、、

 

本日はフィクションです。

↓↓↓↓↓↓↓

 

ある日、キツネは美味しそうな

ぶどうを見つけた。

 

キツネは食べようと飛びついた。

 

しかし、ぶどうは高いところになっていて、

何度飛びついてもキツネには届かなかった。

 

どうしても届かなくて、

キツネはあきらめた。

 

そして、こう言った。


「ふん。

どうせあのぶどうはすっぱいに違いない。

美味しくないぶどうなんて食べたくない」


と。

 

いわゆる負け惜しみであり、

自己正当化だった。

 


それから25年後。

 

キツネは政治の中枢にいた。


彼の政策の1つが、

「ぶどうの廃絶」だった。

 

新しいぶどうの植樹を禁止し、

毎年一定の割合でぶどうの木を

伐採していった。

 

ぶどう好きな国民はキツネの政策に

強い反感を持っていたが、

誰も彼には逆らえなかった。

 

実はこの25年の間にぶどうは品種改良され

さらに甘くて美味しくなっていた。

 

ぶどうが食べられなくなっていくことに、

国民は嘆き悲しんだ。

 


その頃には、キツネはいくらでもぶどうを

手に入れることができる立場にいたが、

ぶどうを口にすることはなかった。

 

何度も側近がぶどうの美味しさを訴えたが、

彼は聞く耳を持たなかった。

 

「すっぱいぶどうは食べない」


と、首を振るのだった。


(おしまい)

[集客できる起業家へ]シン・ピノキオ

集客できる起業家を増やすために

日夜このブログを更新しています。

 

こんにちは、今井です。

 

さて、、、

 

本日はフィクションです。

↓↓↓↓↓↓↓

 

監督:

「シン」シリーズもネタ切れだ。

まいったなあ。


『シン・サリーちゃん』

までは良かったけど、


さすがに、


『シン・Dr.スランプアラレちゃん』

『シン・魁!!男塾』


は、やり過ぎたな。

 

『シン・ドラえもん』シリーズは、

『シン・のび太の魔界大冒険』

『シン・のび太の大魔境』

 

とかもやったしな。。。

 

秘書:

監督、大丈夫です!

海外からオファーが来てます!

 

あのビッグな会社からです。

 

『シン・ミッキーマウス』

をやらないかと。

 

監督:

そ、それはまた大変そうだな。

ストーリーで頭を抱えそうだ。

 

秘書:

大丈夫です。

その前に『シン・ピノキオ』で

様子を見るのはどうかと言っています。

 

監督:

なるほど!

それならイメージ湧くな。


怪しい雰囲気がタイトルから

溢れ出てくる!

 

秘書:

そうですよね。

鼻以外も巨大化しそうな予感です!

 

その後も、

『シン・ラプンツェル』

『シン・白雪姫』

『シン・シンデレラ』


と続く予定です。

 


監督:

うーん。

『シン・シンデレラ』か。


それはゴロが悪くないか?

やっぱ、『シン・デレラ』だろ。

 

秘書:

ええっ?!


じゃあ、『シンプソンズ』は

『シン・プソンズ』ですか?

 


監督:

まあな、でも、定冠詞がつくから

正しくは『ザ・シン・プソンズ』だな。

 

秘書:

なんですかそれ!


「シン」が頭に来ないなんて

もはや原形を留めてませんね。。。

 


監督:

あと、動物が歌うやつあったよな。

 

秘書:

それ、

『シン・グ』

とかになっちゃいますよ。

 

監督:

良いんだよ!


そこまで受け入れられたら、

次は邦画の実写でも、


山城シン伍を出して、

『シン・仁義なき戦い』


ができるじゃないか。

 

秘書:

だ、誰ですか、

山城シン伍って?

 

監督:

ああ、AI俳優だよ。

この前、実用化されたんだよ。


昔の俳優の映画やドラマを学習して、

それっぽく演技してくれる。


フリーで使えるから

安上りだしな。

 

 

秘書:

監督!

スミマセン!!


さっきの話はなかったことにしたいと、

連絡が来ました。

 

監督:

おいおい、どうしたんだよ。

 

秘書:

なんでも、脚本・監督を

AI監督に任せることにしたそうです。

 

監督:

ええっ!!?


もうそんなの出てるの??

まったく商売上がったりだな。。。

 

秘書:

そうなんです。


AI監督の、

シン・海誠

って言うらしいです。

 

監督:

シン・ギュラリティだな。。。


(おしまい)

[集客できる起業家へ]結局は「人」だという話

集客できる起業家を増やすために

日夜このブログを更新しています。

 

こんにちは、今井です。

 

さて、、、

 

本日はフィクションです。

↓↓↓↓↓↓↓

 

「結局、経営は人なんですよね」

 

インタビュアーに向かって彼は答えている。

新進気鋭のスタートアップ経営者だ。

 

「どれだけ良い社員を集められるかで、

事業の成功は左右されます。

 

どんなに良い商品で、

どんなに良いビジネスモデルでも、

 

それを売ってくれる優秀な営業マンが

いなければ売上は作れないのです」

 

フリーのライターになって良かったのは、

こんな経営者の話を直接聞けることだ。

 

なるほど。

ビジネスモデルの問題ではなく

人の問題なのか。

 

確かに、Amazonのようなビジネスは

誰もがやろうとして失敗した。

 

同じビジネスモデルでも、誰がやるかで

結果が変わるのだ。

 


2年後、その会社は破綻した。


やはり上手く人材が集められなかった

のだろうか?

 

そこで、その起業を支援していた投資家に

インタビューすることにした。

 

「結局は人なんですよ」

 

彼も同じ事を言った。

 

「尊敬される経営者でないと、

なかなか優秀な人材が集まらないん

ですよね。


ビジネスモデルは良かったんですが、

経営者としての器がまだね」

 

結局、人なのか。


なるほど。

 

『結局は「人」だという話』(おしまい)

 

[集客できる起業家へ]弱い人間の話

集客できる起業家を増やすために

日夜このブログを更新しています。

 

こんにちは、今井です。

 

本日はフィクションです。

↓↓↓↓↓↓↓

 

私は弱い人間だ。

1人では生きて行けない。

 

行政の手続きをし終わってから

私は小さな屋台に入った。

 

ふうっとため息をついた。

 

「日本酒を、冷でいいです」

 

客が私しかいなかったので、

屋台のおやじが声をかけてきた。

 

「お客様元気ないですね。

何かあったんですか?」

 

「実は今、生活保護の手続きを

してきたところです。

もう自分だけでは生きていけなくて」

 

おやじは私の話を聞いてくれた。

長い昔ばなしだ。

 

私は昔から何も1人ではできなかった。

 

高校では勉強にぜんぜんついていけず、

友達に教わっていた。

 

会社に入ってからも仕事がわからず、

先輩に手取り足取り教わっていた。

 

一度まったくお金がないのに帰省するのに

ヒッチハイクをしたこともある。

 

とにかく私は1人では何もできないのだ。

 

そして今回も働けなくなって、

行政に助けてもらうことにした。

 

そんなに弱い人間なのだ。

 

ここまで話を聞いて、

屋台のおやじはおもむろに言った。

 

「お客さん、お客さんは弱いんじゃない。

それはあんた、強いよ。

困ったときに助けを求められるなんて

強い人間しかできないよ。

 

俺なんか借金で首が回らなかったときに、

誰にも相談できなかった。

 

相談するのが怖かったんだ。

 

どうすることもできないぐらいに膨らんで、

ぜんぶ捨てて夜逃げしたんだ。

 

ここに流れ着いて屋台を始めたけど、

この店だっていつ潰れるか。。。

 

そうか、お客さん、

本当に強いな」

 


次の週に同じ場所を通ったら、

屋台には募金箱が置いてあった。

 

「店の存続のためにカンパお願いします」

と張り紙がしてあった。

 

屋台のそばを通るときにおやじが客と

話している声が聞こえて来た。

 

「ホント、屋台も大変なんですよ。

お客さんたちの協力が頼りです。

オレ弱い人間なんで」

 

<おしまい>

[集客できる起業家へ]閉塞感がある?

集客できる起業家を増やすために

日夜このブログを更新しています。


こんにちは、今井です。

 

 

さて、、、

 

本日はフィクションです。
↓↓↓↓↓↓↓

 

会議室でA部長が言った。


「社内に閉塞感が漂ってる。

なんとかしなきゃならん」

 

間髪入れずにB部長が言った。


「閉塞感?いやいや。

そんなものどこにあるんですか?

私は何も感じませんがね。

社内に閉塞感があるんじゃなくて、

あなたが閉塞感を感じてるだけでしょう」

 

このライバルの2人のおかげで、

いつも会議は無駄にヒートアップして

長引くのである。

 

C課長は同僚のD課長に

チャットを送った。

===============
また無駄な会議だよ。

会議に閉塞感が漂ってるよwww

B部長の言葉を借りると、

オレが閉塞感を感じてるだけか。

なるほどな^^
===============

 

D課長からの返信はこうだ。

===============
ぜんぜん関係ないけど、

副業がうまくいって、

けっこう稼げるようになった。

会議中はブログ書いてる。

けっこう有意義だよ。
===============

 

C課長

===============
良いな。

お前は閉塞感ないな。
===============

 

D課長

===============
そうだね^^
===============

 


インド人のE課長が発言した。

「すみません。

日本語が分からないのですが、

”ヘイソクカン”とはなんですか?」

 

<おしまい>

[集客できる起業家へ]怖いおまじない

集客できる起業家を増やすために

日夜このブログを更新しています。


こんにちは、今井です。

 

 

さて、、、

 

今回はフィクションです。
↓↓↓↓↓↓↓

 

「ああ、アイツさえいなかったら」

 

と、職場の上司の悪口を言いながら、

オレは1人で屋台で飲んでいた。

 

いつもの屋台のオヤジが、

適当に相手をしてくれた。

 

店を出て、小便をしようと路地に入ると

小さな机を置いて占い師が座っていた。


「お兄さん」


通り過ぎようとすると、

占い師は声をかけて来た。

 

「上司さえいなければと、

あなた思ってるね?」

 

「えっ?」


「私のまじないで、

お兄さんの上司を

いなくすることができるよ」

 

「はあ、、、」

 

「困った上司さえいなければ、

お兄さんは出世できるんでしょ」

 

「え?そ、そうですけど、なんで、、、」

 

「この商売何年やってると思ってるの。

ちゃんと分かるよ。

 

それで、いなくすることもできるけど、

お兄さん、どうする?」


「へぇ、それは嬉しいですね。

明日、会社に行ったら天国だ」

 

「ウソだと思ってるね?

でも、このまじないは本物だよ。

本当に良いんだね。

よく考えるんだよ」

 

「なんでですか?

考えるまでもないと思うけど」

 

「この前は、

『もっと背が高かったらモテるのに』

と言ってた人がいたけどね、

結局は背を伸ばすまじないはやめたよ。

 

それから、

『英語さえできれば稼げるのに』

と言ってた人も、話せるようになることを

選ばなかったよ」

 

「へえ、どうしてなんですか」

 

「そりゃ、みんな、

言い訳ができなくなるからですよ」

 

意味がすぐに飲み込めずに、

オレが間の抜けた顔をしていたら、

占い師が説明してくれた。

 

「背が伸びてもモテない、

英語ができても稼げない、

そんなことになったら、

もう自分の責任だと受け入れるしか

なくなっちゃうからね」

 


占い師は微笑みながら、

オレの返事を待っている。

 

「どうしますか?」


「や、やめときます。

上司がかわいそうなんで」

 

と言って、オレは足早に

その場を立ち去った。

 

会社で大きな仕事を任されている

自分を想像して背筋がゾッとした。

 

人生に向き合わされるなんて、

なんて怖いおまじないなんだ。


<おしまい>

[集客できる起業家へ]日本人の地球の歩き方(ハワイ編)

集客できる起業家を増やすために

日夜このブログを更新しています。


こんにちは、今井です。

 

 

さて、、、

 

本日はフィクションです。

↓↓↓↓↓↓↓

 

スーパーで飲み物を買い忘れて、

私は近くの自販機までいくはめになった。

 

歩いてすぐの場所だったこともあり、

マスクをしわすれていたようだ。

 

するとご近所の山本さんが、

けっそうを変えてやってきた。

 

「あなた、マスクしてないと

なにを言われるか分からないわよ」

 

「は、はい。すみません」

 

飲み物をあきらめて私はさっさと

家に戻った。

 


このゴールデンウィークに、

私たち一家はハワイに来た。

 

3年前の商店街の福引で当たって、

そのままになっていたやつだ。

 

この時期に海外旅行なんて、

いつもの私なら考えられないが、

期限があるし思い切って来てみた。

 

でも、ハワイに来て本当に良かったと思う。

こんな解放感は何年ぶりだろう。

 

ホテルからビーチに向かう道を歩くだけで、

心底リラックスできる。

 

歩いていると、

見たことのある人の顔が見えた。

あれは山本さんだ。

 

どうしてハワイに山本さんが?

あの人も福引で当てたのだろうか?

 

山本さんは私に気づくと、

けっそうを変えて走ってきた。

 

そして、私のところまでたどり着くと

息を切らして言った、

 

「あなた、こんなところで

マスクしてちゃだめよ。

誰もしてないでしょ。

なにを言われるか分からないわよ」

 


<おしまい>

[集客できる起業家へ]SNS王子の述懐

集客できる起業家を増やすために

日夜このブログを更新しています。


こんにちは、今井です。

 

 

さて、、、

 

今回はフィクションです。
↓↓↓↓↓↓↓


ある人物の最期に、

私は偶然居合わせた。

 

田舎の古い病院で、

ほとんどが寝たきりの老人だ。

 

ただ管につながれ、反応はない。

看護師も1日に数度しか見回りにこない。

 

海辺でガラスを踏んづけた私は、

この病院で一番若い患者かもしれない。

 

そして、同じ病室になったのが

あの人だった。

 

彼は、「SNS王子」と呼ばれ、

とても有名になった人物だ。

 

病室に貼られた名前を見て、

もしやと思ったが、

ちらりと見えた顔つきには、

若き日の面影を今も残していた。

 


「元気な人が来るのは珍しいな」

 


声をかけて来たのは彼からだった。

 

体は不自由かもしれないが、

頭ははっきりしているようだ。

 

彼は雑談相手が欲しかったらしく、

たわいもない会話がずっと続いた。

 

そのうちに、

私はジャーナリストの血が

騒ぐのを抑えきれなかった。

 

そして、彼に質問をした。


「私が小学生になったころには、

あなたはSNS王子として伝説の人でした。

 

教科書にも載っていて、私たちの世代は、

誰でも知っている存在です。

 

しかし、SNS王子となった理由には、

いまだに諸説あります。

 

いったい、どうやってSNS王子の称号を

手に入れることができたのでしょうか?」

 

彼はハッとした表情を浮かべたかと思うと、

すぐにフッと笑みを浮かべた。

 

「それは簡単なことだよ。

でも、聞いてもつまらんと思うよ。

まあ、がっかりするかもな」

 

「ぜひ、教えて下さい」

 

「単純なことだよ。

自分で名乗っただけだ」

 

「自分で?」

 

「そう、オレがSNS王子だって」

 

「それだけですか?」

 

「そう、それだけでその日から、

オレはSNS王子になってたよ」

 

ピーピーピー!!

 

アラームが鳴ったと同時に、

彼は苦しみ始めた。

 

医者と看護師が慌ててやって来て、

あっと言う間に彼を連れて行った。

 

まるで医療ドラマのようだった。

 

私は次の日に退院したが、

彼は1週間ほど意識不明になり、

そのまま亡くなったそうだ。


私は彼の最期に居合わせたことを

記事にして、一躍有名になれた。


今では、

「伝説のフリージャーナリスト」

と呼ばれている。


<おしまい>

[集客できる起業家へ]ニーズスカウター

集客できる起業家を増やすために

日夜このブログを更新しています。


こんにちは、今井です。

 

さて、、、

 

本日はフィクションです。
↓↓↓↓↓↓↓


売れない営業マンだったオレを救ったのは、

この「ニーズスカウター」だ。

 

この特殊な眼鏡をかけると、

他人のニーズが見えるようになる。


「和食が食べたい」

「旅行に行きたい。リゾートかなぁ」

「彼氏が欲しい」


どんな人のニーズも一目瞭然だ。

 

どこで手に入れたかは企業秘密だ。


今の地球の技術では作れない、

とだけ言っておこう。

 

ニーズスカウターを手に入れてから、

オレの営業スタイルは変わった。

 

もうオレは、本当に商品が欲しい

と思っている客にしか時間を使わない。

 

買う気のない客はうまくあしらって、

さっさと会話を終わらせるのだ。

 

うまくすれば1人5分もかからない。

 

もちろん接客は丁寧だから、

客には分からない。

 

すでに買いたいと思っている客が来たら、

じっくりと話を聞く。


困っていることを聞き、うんうんとうなづき、

心から共感を示す。


すると自分から「買う」と言ってくれる。

簡単なもんだ。

 


しかし、そうしていると、

面白いことが分かってきた。

 

買う気がない客の中でも、話していると

だんだんと買う気になる客が出てくる

ということだ。

 

なので、オレは少し会話の時間を長くし、

買いたい気持ちに変化が起こるかを

確かめるようにした。

 

この場合の接客時間は10分を要するが、

営業成績が1.5倍になった。

 

これは面白い。

 

営業部ではぶっちりぎのエースになった。

 

ある日、俺はとんでもないミスをした。

家にニーズスカウターを忘れて来たのだ。

 

しかし、朝から客はやってくる。

取りに帰る時間はない。

 


しかたなくオレはニーズスカウターなしで

接客をすることにした。

 

この客は買う気なのか?買わないのか?

いったい何に困っているのか?

 

いつもなら相手の頭の上に表示が出て、

それを見れは一目瞭然なのだが、

まったく分からない。

 

客に質問を投げかけて、

その反応から推測するしかない。

 

いつもよりは時間がかかる。

確認のために質問が多くなるからだ。

 

相手のニーズを確認するために、

普段よりじっくりと話を聞いた。

 

何に困っているのか?

理解しようと真剣に話を聞いた。

 

そうやって、その日一日は、

ニーズスカウターなしで乗り切った。

 

その日の営業成績を見て、

オレは驚いた。

 

ニーズスカウターを使った時と、

ほぼ成績が変わらなかったからだ。

(おしまい)