こんにちは、今井です。
今日は、
自己啓発書をたくさん読んでいくと
「たった一つの結論」に到達する
ということをお伝えしようと思います。
あなたは自己啓発書やビジネス書をどのくらい読んでいますか?
私はたくさん読みます。
小説やノンフィクションも好きですが、社会人になってから、いろんなビジネス書を読むことで仕事ができるようになった実感がありますし、
起業するにあたっては、マーケティングや起業関連の本を多く読みました。累計では、おそらく1万冊以上は読んだと思います。
たくさん読んだ結果、ビジネス書や自己啓発書が最終的に伝えているのはこれだけだ!という一つの結論、つまり真理に到達することがわかりました。
1万冊以上読むと、おそらく多くの人がこの一つの結論にたどり着くのではないかと思います。
とはいっても、あなたがこれから1万冊読むのは大変だと思いますので、今回はその真理を端的に解説します。
この結論はたった1行で書けてしまいます。
ただし、その一言だけを読んでも理解しにくいと思いますので、この結論に到達するまでの思考の過程をたどって解説したいと思います。
長文が苦手な方は、YouTubeの動画をご覧ください。
入社1年目はとにかく有名なビジネス書からスタートした
本格的に私が自己啓発書やビジネス書を読み始めたのは、会社に入社してからでした。
大学時代にもそういう本は読んだことはありましたが、それがすぐに役に立ったと実感したのは、やはり働き始めてからでした。
ターニングポイントは、たまたま出会ったP・F・ドラッカー先生の
「プロフェッショナルの条件」という本でした。
読んでみるととても面白くて「こんな素晴らしい本があるんだ!」と当時感動したのを覚えています。
この本は何年も前に出された本を再構成したものですが、人生やビジネスの原理原則やノウハウが根本的な真理とともに書かれていて、「世の中はこうなっているのか」とか「仕事の意味はこういうことか」とどんどん理解が深まっていきました。
本を読めば世の中のルールや真理が分かり、うまく行く方法を知れるわけです。自分で一から考える必要はないわけです。
それがきっかけで、もっともっといろんなことを知りたいと思いました。
最初に本を読み始めた動機は、私の場合は、
『成功するにはどうすればいいのか?』
『仕事でうまく結果を出すには?』
『経済的に豊かになるには?(お金持ちになるには)』
ということでした。
P・F・ドラッカー先生の『プロフェッショナルの条件』を始め、
スティーブン・R・コビー博士の『7つの習慣』、
そしてロバート・キヨサキさんの『金持ち父さん貧乏父さん』の本などを読みました。
これらの本はいずれも日本でベストセラーになっているので、多くの人が知っていると思います。
それから、本田健先生や神田昌典先生の本もたくさん読みました。
神田先生の著作にはマーケティングの本が多いのですが、『非常識な成功法則』という本が、いわゆる自己啓発書と呼ばれるジャンルの本です。
この本もすごく面白くて何回も読みました。
いまだに本棚にあります。
これはフォレスト出版社さんの本なのですが、本だけではなくてCDも販売されていたので購入しました。
それは、フォレスト出版社の太田社長という方と神田先生が対談しているCDで、非常に面白くて何回も何回も聴きました。
笑いながら何回も聴いて自分にすり込ませていきました。
文章だけでなく、音声というのは感情もそのまま伝わってくるので、本当によかったです。
それでどうなったかというと、最終的にサラリーマンから独立して起業することができました。
そして今では自分の仕事で自由に生きることができるようになりました。
起業するまでに自己啓発書から学んだこと
ビジネス書や自己啓発書を通じて学んだことは原理原則です。
「成功する方法」や「ビジネスとは何か?」「お金とは何か?」ということを常に勉強してきました。
・お金がお金を生むということ
・結果を出すにはシステムを作ること
・ビジネスは試行錯誤の連続であるということ
などなど。
こういうことを何回も何回も自分の中に落とし込んでいくことで、ビジネスで自分が思うような結果が出せるようになってきました。
そして、例えばセミナーを開催すると1万円のセミナーで1回で300人ほど集まってくださるようになって、その後の連続講座にもたくさんの人が参加してくれて、その事業だけで3千万円程の売上になりました。
それからオンラインでも教材を販売するようになって、5万円の教材が1回の販売で600本売れて、それも1回で3千万円ぐらいの売上になりました。
そのように結果が出るようになり ビジネス書や自己啓発書は本当に役に立つ、面白い!と思いました。
しかし、それでハッピーエンドかというとそうではありません。
成功法則を実践できるようになって陥るワナ
売上という数字の結果が出たあとに、多くの人に訪れるものがあります。
それが、
「なんかしんどい」
「幸せじゃない」
という感覚です。私もそうでした。
私は「集客はしんどいなあ」「大変だな」と思いながらもなんとか集客して毎回300人の方に集まってもらいました。
そして、「結果が出た!」という瞬間はいいのですが、それが終わるとまたすぐに「次の集客をしなければ」という気持ちがでてきます。
ほっと息をつける日が年間で数日しかないのです。
「これは何なんだ?」「こんなの絶対に成功じゃない」と思いました。
こんなことを何十年も続けられないと思ったのです。
ビジネス書で学んで実践すれば結果も出ます。
売上もすごいです。
でも、なんか幸せじゃない。
「これはおかしいぞ」と、当時思いました。
成功の次に求めることは?
そこで、私の師匠の福島正伸先生であれば、このことについて知っているのではないかと、食い入るようにお話を聞いていました。
当時、私は福島先生のセミナーを主催していました。
セミナールームの後ろの主催者席に座って、先生の話を聞いて「なんでだろう。なんで結果が出てるのに苦しいんだろう」といったことをずっと考えていました。
もちろん、福島先生の本もいっぱい読みました。
またアラン・コーエンさんというアメリカ人の方の本もたくさん読みました。
その時に求めるのは、
幸せになるための方法
です。
今までのことをまとめますと、まず最初は
1.成功するにはどうすればいいか?
という観点で本を読み始めます。
そして成功して理想の結果が出たら
2.幸せになるにはどうすればいいか?
という問いを立てて本を読むようになるのです。
私の場合はそうでしたし、多くの人がこのステップで本を読む目的が変わってくるのだと思います。
「自己実現」という概念
それで、福島先生やアラン・コーエンさんの本を読んでいくと、
「自己実現」
という考え方に到達します。
自己実現と聞くと、なにかを成し遂げることをイメージする人も多いのですが、実はそういうことではありません。何かを達成することではないのです。
自己実現は、英語にするとSelf-actualizationという言葉です。
これは「達成」という意味ではなさそうですね。
達成はAchieveやAccomplishですし、成功はSuccessです。まったく別の単語です。
つまり、自己実現というのは物事を達成することや結果を出すということではないのです。
Self-actualizationとはSelf(自分)をActual(活動的)にするということです。
どういうことかというと、「よっしゃー!やってるぜ!」と燃えているとか、「今に集中している」というニュアンスです。そういう状態のことを自己実現だというわけです。
例えば、サッカーやバスケットボールなどのスポーツの場合、試合で勝って「やった!」ということが自己実現ではないということです。
何かを達成した瞬間までは最高の気分だと思います。しかしそれは、自己実現が終わってしまった瞬間でもあるのです。数日もすると、その喜びはだんだんと色褪せてきます。
自己実現というのはスポーツで言えば、練習中や試合中のことです。勝って結果を出すために一生懸命に努力している状態です。その目的のために集中しているときが自己実現なのです。
このことが本を読んだりセミナーで勉強していくとよくわかりました。
福島先生のお話を聞いていて、「あっ!」と声を出しそうになったことを思い出します。
私は、「結果を出そう」、「お金持ちになろう」という観点で最初は挑みました。それで幸せになれると思ったからです。しかし、それだけでは幸せにはなれません。
幸せになりたいのであれば、結果ではなくそのプロセスを楽しむということにフォーカスしないといけないのです。
それが自己実現であり、本当に幸せな状態です。
そのためには、例えば、「自分の成長を楽しむ」という観点を持つことが効果的です。
また、自分の仕事を通じて誰かが笑顔になることを楽しみにする、というのも大事です。
そういったことを自分の動機にすると、本当に仕事が楽しくなります。
そうして、結果だけに一喜一憂するのではなく、結果が出るまでの道のりを楽しめるようになってきます。
最終結論
そして、たくさん本を読んでいくと、最後には1つの結論にたどり着きます。
その結論とは一言で言うと、
世の中は自分の意味づけでしかない
ということです。
このことは、多くの人がお聞きになったことがあると思います。
出来事に意味はない。
意味は自分でつけるのだと。
よくある例は、コップに半分の水が入っていたときに「もう半分しかない」と思うか、「まだ半分ある」と思うかは自分次第だという話です。
ということは、「幸せかどうか?」というのも、自分の意味付けでしかないということです。
自分が「幸せ」と決めてしまえば幸せだということなのです。これは2000年以上も前からお釈迦様が言っています。
お釈迦様が言うには、苦しみというのは自分が生み出しているのだそうです。苦しみを自分で生み出しているのであれば、その苦しみを取り除くのも自分でできるんだよということです。
「お金がないから苦しい」、「他人が言うことを聞いてくれないから苦しい」などいろいろあると思いますが、その苦しみはどこから生まれているかというと自分の意味付けからです。
「お金がないと苦しい」という意味付けを自分がしていると、お金がないと苦しくなります。
一方で、「お金と幸せは関係ない」と思っている人は、お金がそれほどなくても幸せです。
また、「人が言うことを聞いてくれないと苦しい」という意味付けている人より、「人なんてそもそも言うことを聞いてくれないものだよ」と思っている人の方が人付き合いは気楽なものになります。
物事そのものには意味はないのです。
そこに、さまざまな意味を付けるのは自分です。
デートに行こうと思ったら雨が降ったとか、仕事に行こうと思ったら電車が止まったということに意味はないのです。
モノでもそうです。
陶芸教室で作った焼き物を、「小皿」と思うか「灰皿」と思うかはその人次第です。
「ボクの鼻の上にあるコレはなんでしょうか?」という質問をしたらほとんどの人は「メガネ」と言います。
でも、単なる金属とプラスチックです。それがこの形をしているのでメガネと呼んでいるわけですよね。
幸せになるためには?
意味づけは気づかないうちにしてしまっています。
幸せな意味づけの人は幸せに、不幸な意味づけの人は不幸に感じます。
その意味付けに気づき、変えることによって幸せになれることができます。
自己啓発書やビジネス書を1万冊読んできた結論というのは、まさにこれです。
突き詰めて考えれば、最終的にそこにたどり着きます。
「お金が欲しい」のは、「お金持ちになったら幸せになれる」と思っている自分の意味付けがあるからです。
「有名になりたい」のは、「有名な人がえらい」とか「有名になったら幸せになれる」と思っている自分の意味付けがあるからです。
どこかでそういう意味付けをしたのでしょう。
そう考えると、一番いいのは、「今の自分がすでに幸せ」という意味付けをすることではないでしょうか。
「今の自分で十分幸せだ」
「今で十分満足なんだ」
「幸せで最高だ」
こう考えられたら最高ですよね。
もちろん今の自分が完璧で満足しているからといって、もう努力をしないということではありません。
今の自分で完璧だけれど、さらに楽しむためにもう少しビジネス頑張り、人に貢献し、人生を楽しんでも良いのです。楽しいからやるという生き方です。
「今のままで幸せ」と「さらに努力する」という2つのことは両立します。
自己啓発書がたくさんある理由
どの自己啓発書やビジネス書も結局は同じところに行きつきます。
では、なぜそんなにたくさん本があるのかというと、原理原則を腑に落とすのは難しいからなのです。
「コップに水が半分もあるじゃないか!」と言っても、「いや半分しかないよ!」という風にしか受け入れられない時もあります。そんなにポジティブに考えられないのです。無理にポジティブに考えても苦しいだけです。
自己啓発書に書いてることが腑に落ちないという方が、たくさんいらっしゃるわけです。
「悪人はいない、悪人と思う自分がいるだけだ」という言葉がありますが、「いや、実際に、あいつは悪人だ!」と、受け入れられない時もあるでしょう。
もちろん、世の中には赤ちゃんの時から「悪人」として生まれてくる人はいません。
それに、自分からすれば「悪人」でも、その人の友達から見たら「良い人」という人もいっぱいいます。
本当は、ただ人間がいるだけなのです。
人がいるだけ、また動物がいるだけと捉えてもいいですし、タンパク質の塊があるだけという風に捉えてもいいかもしれません。
しかし、これを腑に落とすのが難しいので、いろんな事例でいろんな話を交えて、いろんな人が本を書いてくれているのです。
ですので、たくさんの本があるのです。
同じことがいろんな切り口で書かれてあるので、たくさん読んだほうが良いと思います。読めば読むほど、「本当に世の中というのは意味づけだけですね」と腑に落ちてきます。
そしてだんだんと、成功しなくても幸せになればいいんだと思うようになります。
究極はそこに行きつきます。
お金を得て幸せになるのもいいけど、お金なくても幸せなのが一番簡単ですからね。
「何者かにならないといけない」「誰かに評価されないと幸せじゃない」というようなことを思っている人もたくさんいらっしゃいますが、本当は何者にならなくても幸せだったらいいのです。
別に世の中に知られなくても、「自分はけっこうすごいよ」「知られてないけど役に立ってるよ」「自分はなかなかいい人間だよ」と思えたらいいのです。
とにかく自分の意味付けですからそれで決まるということです。
さて、私自身は、ひとり起業家の方々の支援をしています。
その中で、成果を出すだけのコンサルティングをしていると皆さん疲れてきます。
ですので、誰もが幸せになればいいというスタンスで私はコンサルティングやビジネス塾などをしています。
「成果を出さないとだめじゃないか」と怒るコンサルティングの人もいると思いますがそういうノリではありません。
最終ゴールは幸せになることです。ビジネスはそのための単なる手段です。
売上を上げるのも楽しいですが、それまでのプロセスを楽しむのが一番です。